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2025.09.02

AI時代に生き残る経理職の必須スキルとは?

「AIが経理の仕事を奪うのでは?」「今の経験やスキルは将来通用するのだろうか?」30代、40代の経理職の方なら、一度はこのような不安を感じたことがあるのではないでしょうか。確かに、AI技術の進歩により経理業務の自動化は急速に進んでいます。しかし、すべての経理業務がAIに置き換わるわけではありません。
重要なのは、変化を恐れるのではなく、AI時代に求められるスキルを身につけ、自分の価値を高めることです。この記事では、経理職が今後も活躍し続けるために必要なスキルと、そのスキルを身につける方法をお伝えします。

経理業務におけるAI化の現状

経理業務におけるAI化の現状

まず、経理業務でどの程度AI化が進んでいるかを把握しましょう。

すでにAI化が進んでいる業務

・仕訳の自動化:レシートや請求書をスキャンするだけで自動仕訳
・請求書処理:OCR技術による請求書データの自動読み取り・処理
・経費精算システム:交通費や宿泊費の自動計算・承認フロー
・売掛金・買掛金管理:入金確認や督促業務の自動化

これらの技術は既に多くの企業で導入されており、従来の手作業による処理時間を大幅に短縮しています。今後5年間で、さらに多くの定型業務がAI化されることは間違いありません。

 

AIに代替される業務と代替されない業務

AIに代替される業務と代替されない業務

次に、AIに代替される業務と代替えされにくい業務について比較してみましょう。

代替されやすい業務

業務内容 理由
定型的なデータ入力 パターンが決まっており、AIが最も得意とする領域
単純な仕訳作業 ルールベースの処理で、人的ミスも削減できる
基礎的な集計・計算業務 正確性・スピードでAIが人間を上回る
定型レポート作成 テンプレート化されたレポートは自動生成が可能

代替されにくい業務

業務内容 理由
経営判断に関わる分析業務 数字の背景を読み解く洞察力が必要
複雑な税務処理・判断 法解釈や個別事情の考慮が必要
他部署との調整・コミュニケーション 人間関係や交渉力が重要
監査対応・内部統制 専門知識と説明責任が求められる
イレギュラー対応 創造性と柔軟な思考が必要

 

AI時代に求められる経理職の必須スキル

AIに置き換わる業務が増えていく中でも、自分の価値を高める為身に着けるべき必須スキルについてご紹介します。

1. 分析・企画スキル

単なる数字の集計ではなく、データから経営に役立つ洞察を導き出す能力。予算策定や事業計画の立案に関わることで、経営パートナーとしての価値を発揮できます。

2. ITリテラシー

AIツールを使いこなし、効率的に業務を進める能力。新しいシステムの導入や運用改善の提案ができれば、社内での存在価値が高まります。

3. コミュニケーション能力

財務データを分かりやすく説明し、他部署との連携を円滑に進める能力。特に非財務部門への説明力は、AIには代替できない価値です。

4. 専門性の深化

税務、法務、監査等の高度で複雑な知識。専門性が高いほど、AIに代替される可能性は低くなります。

5. 戦略的思考

経営視点で財務戦略を考える能力。単なる記録係ではなく、会社の成長に貢献する戦略パートナーとしての役割を担います。

 

今からできる具体的なスキルアップ方法

今からできる具体的なスキルアップ方法

では、AI時代に生き残る為はどんな資格や技術を身に着けるべきなのか、具体的なスキルアップ方法についてご紹介します。

資格取得による専門性向上

【基礎レベル】

・日商簿記2級・3級:経理の基盤となる知識
・FASS検定:経理実務に直結する幅広い知識を習得
・MOS(Excel・Word・PowerPoint):業務効率化の必須スキル

【上級レベル】

・日商簿記1級:高度な会計・原価計算知識
・税理士試験(科目合格):税務の専門性を証明
・公認会計士:会計のプロフェッショナル資格

【専門特化】

・給与計算実務能力検定:人事労務の専門知識
・ビジネス会計検定:財務分析力の向上
・TOEIC(600点以上):外資系企業への対応力

【ITスキルの習得】

・Excel高度活用:関数・ピボットテーブル・マクロ機能
・会計ソフト・クラウドシステム:最新システムの操作習得
・データ分析ツール:Power BI・Tableauなどの可視化ツール

【社内での経験拡大】

・予算策定・管理会計への参画:経営に近い業務経験
・システム導入プロジェクトへの参加:IT知識と業務知識の融合
・月次・年次決算の責任者経験:業務の全体像を把握
・他部署との連携強化:コミュニケーション能力の向上

外部学習の活用

・経理・財務系セミナー参加:最新の法改正や業界トレンドの把握
・オンライン学習プラットフォーム:体系的なスキル習得
・業界勉強会・交流会:人脈構築と情報収集

 

転職の判断基準と転職先選びのポイント

転職の判断基準と転職先選びのポイント

以下はAI時代の経理職の転職について、何を判断基準にするべきかを記載しております。

転職を検討すべき企業

・AI導入に消極的で、従来の手作業に依存している
・スキルアップの機会が限られている
・経営に近い業務への参画機会がない
・システム化・効率化への取り組みが遅れている

転職先選びのポイント

・AI・ITツールを積極活用している企業
・経理職のキャリアパスが明確に示されている
・継続的な学習支援制度が整っている
・経営管理・企画業務への参画機会がある

 

まとめ:今がスキルアップのチャンス

まとめ:今がスキルアップのチャンス

AI技術の進歩は確かに経理業務に大きな変化をもたらしています。しかし、これを脅威と捉えるのではなく、より価値の高い業務に集中できるチャンスと考えてみてください。
定型業務がAIに置き換わることで、経理職の皆様は以下のような高付加価値業務に、より多くの時間を割けるようになります。

  1. 経営戦略の立案・実行支援
  2. 事業部門のビジネスパートナーとしての活動
  3. 新規事業や投資判断のサポート
  4. 統制・リスク管理の強化

重要なのは、変化に適応するためのスキルを今から身につけることです。
現在の職場でそれが困難な場合は、成長できる環境への転職も選択肢の一つです。

AI時代の経理職に求められるのは、テクノロジーを活用しながら、人間にしかできない価値を提供できる人材です。今こそ、自分のキャリアを見つめ直し、必要なスキルを身につけるための行動を起こしましょう。

未来の経理職として活躍し続けるために、まずは現在の自分のスキルを客観視し、不足している部分を補える環境を選択することから始めてみてはいかがでしょうか。

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